総本部活動

2016年5月8日

生野高等学校で詩吟の特別授業

平成28年10月21日(金)5・6限 一年生80名
生野吟詠会から三野摂優先生、渕本摂慧先生、渕本先生の教室の方4名の計6名の応援を得て
古典の延長学習として、教科書掲載詩歌に吟詠を通じて更に積極的に学んでもらうという狙いで、
5時間目和歌の吟詠、6時間目漢詩の吟詠を紹介や体験学習を織り交ぜて実施してきました。

平成25年に生野義挙150年記念行事の関係で生野小学校6年に詩吟指導の機会を得てより、
生野吟詠会長古林摂良先生と共に、生野高校へ訪問し、詩吟の体験学習指導希望を伝えていましたが、
ご理解ご協力頂ける先生方に恵まれ、3年越しで念願をかなえてもらえました。

一年生には明るく元気な生徒が目立ちました。声も素直に出してくれていましたので、体験学習の実は
上がったと思います。
伝える上で重視したことは、
①先人の真心がこもった「名詩秀歌」の値打ちと、②これに対しては、吟詠行為を通じて、楽しく近づいていけるし、自らの心を高める
ことにつなげることができる「詩吟」の値打ちと、③こめられた内容を深く掘り下げていったとき、人として本当に身に付けておくべき教養がここには
豊富にあることと、
④詩歌のような韻文(響きやリズムを持ち、圧縮された文体)を歌う「遊び心」で触れていることが、知らず知らずのうちにも良質の学びの扉に手をかけていることになること、
⑤応用(短い文章に触れる効用)して、新聞の見出し(簡潔にまとめられた文章)だけで良いから毎日前頁めくって世の中の出来事の全体を常に掴むこと(興味湧いた項目は更にリード文や記事本文を読み込むこと)を勧めることでした。

④⑤が時間オーバーで完全に抜け落ちました。
③はどうにか伝えたつもりです。①②は時間を掛けた分、感じ取ってもらえたのではないかと思います。

大人は伸びしろの豊かな若者に真に伸びてもらうべく真に値打ちのあることを伝えねばなりません。
今後も、こうした機会を学校現場からも更に頂けるよう努力したいと思います。

扱った吟題(すべて生野高校で使用の「国語総合」教科書に掲載されているもの)

5限 吟詠紹介 和歌(幾山川) 若山牧水
百人一首4番 田子の浦に 山部赤人
33番 久方の    紀友則
89番 玉の緒よ   式子内親王 (吟詠体験学習)

6限 吟詠紹介 漢詩「元二の安西に使するを送る」 王維 (吟詠体験学習)
漢詩「春望」 杜甫
漢詩「山行」 杜牧

cimg47651 cimg47661

記 藤原摂鵬